【菊地トオルの最新コラム】

 

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幸と福を得る生活をめざす


 今月から新年度となり、またここで新しい一年が始まります。

 いつもこの時期お話しするのですが、日本には二回の「新年」があり、流れを切り替えるチャンスとなります。

 特に今年は元旦から大きな災害に見舞われた地方があり、その翌日はかなり稀な航空機事故が起こり、何となく不穏なスタートとなってしまいましたので、気持ちを切り替えたいと思う方も多いことでしょう。

 

 そもそも「新年度」というのは何か……と言うと、基本的には、「国の会計年度に合わせた区切り」ということのようで、日本では明治十九年から始まっています。

 江戸時代に税は「米」で納められていましたが、時代が変わり、税を「お金」で徴収するようになると、正月ではお米をお金に変えるのに時間が足りないため、余裕を取り4月を新年度と定め税を徴収するようになったとのこと。どうも事の起こりは「税の徴収の都合」ということのようです。

 その後、学校などもこの会計年度に合わせて4月の入学となり、新年度のイメージは税を取られることだけでなく、「新しいスタート」というイメージにも変化したと考えられます。

 春の新学期スタートは世界でも珍しく、日本とインドぐらいで、世界の主流はご存知のように9月です。それでも1月、2月、3月などが新学期という国もあり、さまざまなようです。日本も会計年度は別として9月入学も検討され初めています。時期の問題だけでなく入試の選抜方法も考えて欲しいものですが。

 

 さて、起源はさておき心機一転のチャンスが複数あることは良いことで、人間の気分、すなわちスピリチュアルの部分でも大いに活用すると良いと思います。

 

 昨年末の講演会でもお話ししたように、今年の波動は新年度あたりから上昇してきています。

 特に、「精神バイオリズム」はかなり安定しています。これが何を意味するかと言うと、「あなたの想いが実現しやすくなってくる」という流れなのです。この波動は近年久しぶりに現れたもので、今年はなかなか貴重なチャンスと言えるでしょう。

 ただ、そうは言ってもなかなか人生は簡単ではありません。なかなか思い通りには進まないものです。

 今回は、この一年の波動と生体エネルギーの働きについて考えてみたいと思います。

 

 人は生きて行く中で「楽しく生きて行きたい」と思いながらも、さまざまな苦労に直面するのが現実です。「やりがい」に満足感を得たくても、これもなかなか実現することは難しいものです。

 人の幸せを考えるときに常に話題となるのが「人にとって幸せとは何か?」ということではないでしょうか。物事を考えるときに、一定の「共通定義」がないと議論が深まりません。それぞれが違う定義で話し合っても、価値感によって話はすれ違ってしまうものです。

 それでは「人の幸せとは何か?」。

 未来創学的には「自分のやりたいことを全て実現すること」と定めています。これが例外なく、誰にでも当てはまる「幸せの定義」です。

 しかしながら現実的には、それを100%実現することは不可能であることは誰にでもわかることでしょう。では生活を「幸せの定義」に近づけるためにはどうするか。それは、「やりたいことを出来るだけ多く実現すること」が現実解となります。つまり、やりたいことを実現する確率を増やして行くということです。

 

 日本語には「幸福」と言う言葉があります。

 この言葉の言霊を感じるために考えてみましょう。この言葉には「幸(さち)」と「福」という文字が使われていて、どちらも「しあわせ」という意味を持つ文字ですが、もう少し細かく調べてゆくと、それぞれ若干別の意味を持つことがわかります。

 「幸(さち)」には、「めぐり合わせが良い」「思いがけない幸せ」「自然界から思いがけなく得られた食べ物」などの意味が含まれ、そこには「時間的な」意味合いがあります。「タイミングよくしあわせを得る」という意味です。

 それでは「福」の方はどうでしょうか。これには「豊かであること」「授かるもの」、また「神仏への供え物をいただくこと」などの意味があり、「良いものをもらう」というニュアンスがあります。

 これらから「幸福」の言霊には、「しあわせ」は「行いのタイミングが大切」。そして「誰か」から「豊かさをいただく」という要素を読み取ることが出来ます。

 

 まさに現実社会ではこれらの要素が非常に大切です。「幸」の部分でいうと、同じ行動であってもタイミングを間違うと、その結果は大きく違ってくるということはお分かりになるでしょう。「適切な時に適切に行動する」ことが人生の充実には大切になります。

 それではどうすれば「適切な時」を知ることが出来るのでしょうか。

 第一に、知識や経験が必要になることは当然です。しかしながら、それ以上に大切な要因が、適時を感じる「アンテナ」を持つこと。このアンテナこそが「オーラの感度=勘」なのです。

 これは「福」を得る時にも大切な要素です。福は「良いものをもらう」というニュアンスですから「誰かが持って来てくれるもの」と考えましょう。

 そして人間は「集団的生物」ですから、あなたの人生に他人は切ってもきれない存在であり、この「他人」から「助力を得られるのか、邪魔をされるのか」で、あなたの人生は大きく変わってしまいます。出来る限り「協力を得て」、「福を運んで」来てもらいましょう。

 

 そこに必要な能力が「オーラの感度」ということになります。

 オーラの感度を高めることにより、あなたの持っている知識・経験がより効果的に発揮出来るようになり、あなたの意思が多くの人に伝わり、人を引き付け、あなたの幸福の実現性を高めて行くことになります。

 

 オーラは鍛えることが出来ます。まず第一歩は人間のエネルギー構造を知ることから始めましょう。「知らない」ということは、「ないも同然」ということで、オーラの存在を理解しなければ、それを使うことは出来ないということです。医学でも、体の構造を知らなければ治療が出来ないのと同じこと。次に、オーラを意識したら体を鍛えるのと同様に、オーラを鍛えましょう。

 これには個人で行う呼吸法や人とのコミュニケーションの中で行うエネルギー交換などが有効です。オーラは意思を持つ光であり、見ることも感じることも出来、電波のように伝わりますので、これを鍛えることにより「タイミング」を捉えられるようになり、協力者を得るパワーとなります。

 

 これで新年度からの上昇波動を掴める体質に変わることができます。

 是非、オーラの感度を高めて、今年を「幸」と「福」を得られる生活へと変えて行きましょう。(2024年4月)

 


2024年新春コラム:創造性の時代へ ~社会的価値観の変容~


 2024年、明けましておめでとうございます。 心より新年のお慶びを申しあげます。

 

 新しい年となり、皆さまも気持ち新たに生活が始まることと思います。

 先日の「予測講演会」でお話しさせていただきましたが、今年のバイオリズムは近年の中では比較的良い波動になっていて、なかなか期待が持てる流れになっています。そんな中でも、特に日本は向上の波が来ている感じを受け、楽しみです。

 しかしながら、この流れを生かすも止めるも皆様の「考え方次第」というところが大きいので、正に個人の行動が「ものを言う」一年になるかと考えています。頑張りがいのある流れですので、是非とも波をつかんで行きましょう。

 

 そんな波動が感じられる今年ですが、2023年は二つの大きな戦争が続きました。20世紀が「戦争の時代」と呼ばれ、21世紀は平和な流れが来るのかと思いきや、混乱は続いています。

 今年は何としてもこれらを押さえて行きたいものです。

 

 昨年の「秋のセミナー」において取り上げたように、誰もが「戦争は嫌!」であり、それに異論を唱える方はいらっしゃいませんでしたが、それでは「あなたは戦争を止められるか」という問いに対して、「止められる」とお答えになる方は、ほぼ皆無でした。人間にはこのような矛盾があることを、是非とも感じ取っていただきたかったのです。

 「戦争が嫌なら、やらなければよい」。これが原理原則です。しかし「他人の戦争」ならそのような原理原則が当てはまるのですが、人間は自分が当事者になるとそうは行きません。

 

 何がその原因になるかと言うと、それは「本能」です。

 生存本能とも言えるかも知れません。自分が直接関わらない争いであれば、「争いは良くない」とわかりますが、自分の生存が犯されそうになればそうは行きません。ですから、現在続いている戦争も、当事国以外から見れば「争いをやめろ!」なのですが、ロシア、ウクライナの国民からすれば別の感覚を持つかも知れません。イスラエル、パレスチナの場合でも当事者は「争いもやむなし」という意見が多いのも事実です。

 

 新年から重い話題で恐縮ですが、新年だからこそ一度、世界を見回していろいろ考えてみるのも大切なのではないでしょうか。

 今年2024年は、このような重いテーマを解決する糸口を見つけられるチャンスの流れであるとも考えているからです。このグローバルな時代には、それがあなたの生活の安定にも関わるからです。

 日本でも今、生きている世代の親やおじいちゃん、おばあちゃんの世代は戦争の只中で生活し、それを実際に経験をしています。戦争は遠い世界の話ではありません。

 

 一旦争いが起こってしまうと、それを止めることは非常に困難なことは皆様も良く理解できるでしょう。争いが収まるには大方3つのケースが考えられます。

 

 まず第一は、「圧倒的な力を持った第三者が介入」すること。

 二つ目は、「どちらかが絶対的に有利な立場になる」こと。

 三つ目が、「力が均衡し、双方身動きが出来なくなる」とき。

 

 争いの終結は、ほぼこの三つのケースに集約されます。

 二番目はどちらかが負けることを意味しますし、三つ目は双方が相当な損害を被ります。

 地球人類の進化段階では第一の手法が最も有効なのですが、現在の世界を見回してもこのような存在は見当たりません。すなわち今の段階では、争いが始まってしまったら、それを止めるすべはほとんどないということです。ですから、世界が取るべき最善の方法は何なのかというと、それは「争いを起さない」ということに尽きます。

 そしてこれが、今の人間の進化程度では非常に難しいことは誰でもわかります。しかしながら、今年からは流れが変わる気配があるのです。地球自体が新しい時代に入る気配があります。

 当然ながら、それは「瞬時」に変わるものではありませんが、変革までの時間を短くすることは可能です。

 生物は、自分の存在が脅かされそうになると本能的に反発し、そして双方の利害が反発したときに争いに発展します。

 最近、熊に襲われたというニュースをよく耳にしますが、昔から野生動物を避けるために、相手を驚かせない、威嚇しないなどが言われています。また人間が動物の領域を犯したことにより、食料がなくなってきたという事実もあります。これは人間同士にも言えることで「相手を理解する」ことが争いを避ける重要な要素であることは間違いありません。

 

 戦争の原因を考えてみましょう。それは複雑な要素が絡み合いますが、より単純に考えると「権力者の欲=領土・権力の拡大など」「宗教観の違い=相手を理解しようとしない」「商売=戦争利権」「食糧不足」ということになるでしょうか。

 すなわち「欲=本能」に根差していることがわかります。であるなら、理論的にはこれらの欲を抑え、原因を取り除けば戦争は起こらないことになります。ここに解決策があります。権力欲の強い政治家を排除し、世界から宗教・戦争商売をなくし、食糧の安定供給を考えれば良いということになります。

 

 さて、ここであなたは「そんなことは出来るはずがない!」と考えたことでしょう。それが前段でお話しした人間の矛盾なのです。

 私は近い将来出来ると考えています。私は生涯をかけて宇宙のチャネリングを行っていますが、進化した人類はこの問題をクリアしています。そしてクリア出来なかった惑星の人類は滅びています。その選択肢は正に神ではなく私たち一人ひとりの「考え方」にあることを実感しています。

 「出来ない」と考えることは、権力者の欲、盲目的な考え方、戦争と言う商売などを間接的に肯定しているに等しいということです。

 

 これからの時代に必要なことは「創造的に考えること」です。

 食料が必要ならば、共同で融通し合ったり、フードテックなどで新たなる食料を創造する。

 「神(宇宙)は信じるものではなく、探求するもの」と認識を変える。

 人を苦しめる商品ではなく、人を楽しくする商品を発想する等々は如何でしょうか。

 視点を変えるといろいろ見えてきます。

 

 地球にも「進化の波動」が注ぎ始めました。

 それは生命を育む宇宙からの栄養素だと考えてください。それは「人類」という大きな一括りに注ぐだけではなく「あなた」という個人にも影響するものです。あなたの進化が人類の進化に繋がっています。急に壮大な話になってしまいましたが、今年は「あなた」の生活を「創造的に考える」ことによって地球にも良い影響を与える流れの始まりになる感じています。

 このチャンスを逃さぬよう、今年は有意義に、創造的に過ごしましょう。(2024年1月)


人間は進歩しているのか!?


 国連の事務総長が「地球は沸騰している!」と表現した2023年の夏が過ぎ、この号が皆様のお手元に届くころには秋の気配に包まれ、狂乱的な暑さも落ち着いている……と良いのですが。

 この原稿を書いている間にもモロッコの地震やリビヤの洪水などのニュースが飛び込み、世界的な気候の乱れが続いています。

 

 「地球温暖化」と聞くと、冬は暖かくて過ごしやすくなるのではないか……などと考える向きもあるかと思いますが、冬は冬で、世界各地で強烈な寒気に襲われるのがここ何年かの通例となっています。一年を通して安心できない地球環境となってしまいました。

 

 「人間は考える葦である」という言葉を残したのは思想家のパスカルです。簡単に言うと「地球上において人間の存在は弱いものだが、人間は考えるという能力を持っているから素晴らしい」という意味ですが、本当に人間は考えて判断し、素晴らしい進歩を重ねているのでしょうか。

 

 相変らず戦争や紛争は絶えず、憎しみ合いはなくなりません。

 人のストレスのほとんども人間関係と言われます。日本においては自殺者が増加し、昨年は2万2千人に達しようとしています。そして子どもの自殺も過去最高となりました。

 これら社会問題は自然災害とともに深く考えなくてはならない課題となっています。人間の在り方が問われています。

 

 そんな中で、今年は「関東大震災」発生100年の年となり、さまざまなメディアで取り上げられています。

 最近、この関東大震災に関連した「福田村事件」という映画を観て、非常に考えるところがありました。これは当時の福田村というところで起こった、ある事件を取り上げたものです。関東大震災の不安の中、人々は疑心暗鬼になり、誤情報がまん延し、在日朝鮮人や日本人同士の虐殺に発展してしまった事件です。

 これを観て、現在の社会でも技術は進歩していたとしても、人間のメンタリティーは何も変わっておらず、進歩もなく、そのことを大変恐ろしく感じてしまいました。映画の詳細は興味があれば皆様にも観ていただくとして、現代にも通じる問題点を考えてみたいと思います。

 

 関東大震災で虐殺の引き金を引いたのは「流言浮説」でした。

 これが通信手段も途絶えた関東で瞬く間に広がり、遂には政府機関、警察さえも信じることとなりました。これは現代で言えば「フェイク・ニュース」です。

 2011年の東日本大震災のときには私自身もこれを身近に感じました。SNSにいろいろな人から「拡散希望」という未確認情報が数多く届いたのを覚えています。

 

 映画の中でもこの流言浮説により人々は動揺し、恐怖心を覚え、パニックに陥って行きます。そして、ある人々の行動によってこれは惨劇へと変わって行くのです。流言浮説に動かされてしまった人々も決して悪人ではありませんでした。ただ、そこには共通した特徴が見て取れます。

 

 大きく分類すると三つの特徴があるようです。

①軽率な使命感

②軽率な正義感

③集団心理 です。

 

 ①②に関しては「軽率な」と書いたように悪気があるわけではないのですが、「判断が浅い人」が行動しがちな傾向にあります。

 これには現代でいう「承認欲求」も絡んでいるようで、情報の真偽を判断する前に情報を信じ込み、我先に「使命感と正義感」で行動してしまうのです。

 ③の「集団心理」は「集団の中で多数派に同調して合理的な思考力や判断力が抑制されると、集団全体として極端な行動を引き起こす特殊な心理のこと」と定義されています。

 まず、①を持った人が扇動し、②の人々が大声を上げ始めます。そして③が働き多くの人が行動してしまう。それにより惨劇が起こってしまいます。

 

 「福田村」においても冷静な判断をした人はいたようです。

 劇中で、村長は最後まで真偽を確かめようとしました。しかしながら「村中に知らせようという使命感」を持った人が「情報の真偽確認」より「使命感」を優先し、警鐘を鳴らしてしまいます。そして、村民を守るという正義感を持った自警団員が大声を上げ始め、最後には多くの村民がそれに同調し、虐殺へと進みます。この事件には「軍国主義」に突き進む過程での「愛国教育」という時代背景の問題も絡んでいます。

 

 現代では民主主義が定着していますが、この事件は民主主義の危うさも描いていて、一人の冷静な判断よりも、多くの軽率な判断が多数決によって優先され、事件に至った経緯が表現されています。

 

 関東大震災で起こったこの事件は悲劇的なものでしたが、当時の被災者の間には「相互の助け合い」も多く見られていた事実も記録に残っています。

 この差はどこにあるかというと、「時間」にヒントがあるようです。

 震災直後のパニック時に人々の不安がピークに達したとき、流言浮説が多く流れ、惨事が起きています。そして被災から三~四日経つと人々の心は多少落ち着きを取り戻し「相互扶助」も始まったのです。

 

 これらの事から学ぶことは、

 人は善悪両方の気持ちを持っていること。

 そしてその「悪」の部分は「気持ちの余裕を失ったとき」に芽生えること。

 前述した①②③に気を付けなくてはならないこと。

 

 これらを意識することによって惨劇は避けられるということになるでしょう。

 パニックになった時こそ「冷静に判断」し、「まだ誰も知らない情報を私は知っている。私はそれを伝える義務がある」という優位意識と承認欲求を抑えること。これが大切なのです。多少でも心にゆとりが生まれてくると、人の心には善意が芽生えて、行動が冷静になります。

 

 人のエネルギーが伝播することは、すで皆様ご存知でしょう。

 アカデミーでもお話ししているように、人のエネルギーで最も強く発信されるものが「怒り」のエネルギー。そして次が「悲しみ」のエネルギーです。

 もっとも不安定で弱いものが「喜び」のエネルギー。

 これらのエネルギーは集団心理によって次々と伝わって行きます。ですからこれを発生させないように心がけることが災害の拡大を防ぐことになります。

 

 自然災害のパニック時には、「持って行き場のない怒りと悲しみ」に襲われることでしょう。ましてや戦争などの人災では憎しみの対象が明確ですから、更にこの怒りと悲しみは増幅されてしまいます。ですからパニック初期に、一人ひとりが如何に「冷静に判断」するかが「人間は考える葦である」の真価となり、その後の流れを決めることになります。「冷静なエネルギー」も人々の間に伝播して行きます。

 

 関東大震災から100年。そして南海トラフの大規模地震発生確率が今後30年の間に70%と言われる今こそ、私たち人間の特性を知り、心構えをしておくことが「心の進歩」なのだと考えます。(2023年10月)


AIと生命エネルギー


 皆さんも、対話型人工知能「チャットGPT」という言葉を最近よく耳にすることかと思います。

 ごく簡単に説明すると、アメリカのベンチャー企業、オープンAI社が開発した対話型文書作成AIで、主な機能は人間同士の対話を模倣することなのですが、2022年の公開以降さまざまな機能が付け加えられ、進化を続け、話題になっています。つまり、人間がコンピューターに問いかけるとそれに対する「最適解」と思われるものを示してくれる人工知能ということになります。過去の様々なデータを学習させることにより、その中から瞬時に回答を探し出し、それを人間のように文章にして表現するというものです。

 人間にはさまざまな物事を学習し、暗記し、それを頭の中で組み立て、表現するという能力がありますが、チャットGPTはそれと同じことを人工知能(AI)が出来るように作られました。

 

 これにより多くの議論が沸き上がったことは皆さまも記憶に新しいでしょう。

 多くの国で行政の使用には規制をかけよう……とか、利用には規制が必要である、人間の仕事の多くが失われてしまう……などがありました。

 それもそのはずで、記憶と言う面においては、人間は「物忘れ」がありますが、ことAIに関しては一度記憶(記録!?)すれば、まず忘れることはありません。そして人間は記憶の許容量がありますが、AIはほぼ無限の記憶量があります。ですから過去の様々なデータを読み込ませて学習させれば、ほぼすべての事柄に対して回答することができるということになります。

 例えば法律においては、過去の判例をすべて学習させることも可能ですし、医療においては病気のデータを学習させれば診断さえも出来てしまうというわけです。

 最新の実験によると、チャットGPTと医師双方に同じ質問をしたところ、専門家の評価で「AIの圧勝」に終わったという結果が出てしまったというニュースが報道されました。

 これはある意味、当然の結果かも知れません。

 知識として蓄えられた情報では圧倒的にAIに軍配があがります。しかし、この実験で注目されたのは知識ではなく「対応」でした。

 何とAIは診断と処置に関して、医師よりも「相手に配慮した丁寧な対応をした」というのです。人間は日々の仕事量やルーティンから、疲れたり、慣れが出てくることが多々ありますが、AIは基本的に疲れたりイライラすることはありませんので、常に冷静に判断し、相手に配慮することが出来るのです。

 ここで問題になるのは「相手に配慮」と書きましたが、これは「気を使って配慮」したのではなく、そのようにプログラムが動いただけと言う点です。しかしながら表面的に見れば、これは人間の動きとどれほどの違いがあるでしょうか。

 

 SF的な未来を想像してみましょう。

 人間より記憶量が大きいロボットがその知識を総動員し物事を判断した場合、人間より正解を導き出す可能性は余程高くなることでしょう。ましてや学習型AIは、ただ情報を記憶するだけでなく、それを適宜組み合わせて回答します。そして必要な情報を自分から探し出し、求め、さらに知識を増やして行きます。そうなると人間とどこが違ってくるのでしょうか。

 「ロボットには感情がない」という人もいることでしょう。しかし人間も入って来た情報を脳の電気信号で処理し、感情として表現するという点では、仕組み上、ロボットと余り変わりはありません。

 生物の特徴である「繁殖」という面でも、ロボットが「子どもロボット」を作り、成長に合わせてグレードアップして行けば、形式上の繁殖は成り立ってしまいます。

 また、ロボットに寿命はありません。しかし、機械ですからいつかは壊れてしまうことでしょう。ならば部品を交換すればアンチエイジングです。また最終的にどうにもならなくなったならば、記憶だけを移し替え、新しい体に変えれば良いだけのことです。

 これは全く新しい人類(!?)の誕生かも知れません。そしてそれはどう考えても人間よりも知性もあり、感情もコントロール出来、冷静です。

 

 そうなると人間の存在意義はあるのでしょうか。そしてもし、そんな存在になったロボットを人間が消滅させようとしたら……。人間が作った人工知能によって人類が滅亡する、といったなかなかすごい未来です。

 テクノロジーと言うものは常にこのような便利さと驚異という表裏一体が含まれます。

 

 そこで考えるのが「人間とAI」の違いは何か? ということで、それは「生命の根源は何か?」ということになります。

 私は、宇宙における生命の主体は肉体ではなく、エネルギーであるとチャネリングしています。

 肉体を含め物質的な視点で見ると、AIロボットと人間では圧倒的にロボットの方が優秀です。ですから先のような未来が想像されるのですが、生命の本質は肉体ではなく生体エネルギーにありますから、ここに大きな違いが出てきます。

 

 たまたま地球は物質的な惑星だったので、地上の人間は「肉体」という物質的なものを持って生きていますが、本質はエネルギーの方なので、私たち人間もこれからは生体エネルギーに注目し、その働きを高め、感性を磨かなくては生存そのものが危うくなります。

 

 是非とも視点を変えましょう。

 「心の目で見る」という言葉がありますが、まさにこれからはこれが必要なことになるのでしょう。(2023年7月)

 


あなたを幸せにするエネルギーの使い方!


 本格的な春到来となりました。

 厳しい寒さから徐々に解放されて来ると、何か、やる気も出てくるような感じがして不思議な感覚です。やはり人間も地球環境の上に生かされている生き物なのだとつくづく思います。

 

 そんな大切な自然環境ですが、人間は地球にやさしいことをあまりしていないと感じる昨今です。

 

 「桜」の花は、日本人としてこの季節を身近に感じるものでしょう。日本人のイメージの中では「桜」は入学式の花。しかしながら今では「卒業式の花」になろうとしています。地球温暖化が影響しているのでしょう。

 食べ物も心配なことの一つです。今まで獲れていた漁場で魚が捕れなくなる、作物の分布が変化している……などという話も聞きます。

 これらの原因の大きな要素が人間の営みにあることは事実でしょう。

 

 過去の、人間が今のように活発に活動していなかった大昔の土壌を調べると、そこにも二酸化炭素の増加が認められ、温暖化があったことはレポートされているので、すべての原因が「人間の仕業」というわけではないのでしょうが、現代社会が地球環境に大きなダメージを与え、温暖化を加速していることは否めません。

 ただでさえこのような状況にあるのに戦争は絶えず、人間は殺し合いを繰り返し、自らを追い込む食糧危機すら起こしているのが現実です。

 

 このように愚かな人間なのですが、反面、平和を実現しようとする考え方や、人口が多くなってきたときの食糧問題、二酸化炭素削減方法、相互理解などを積極的に考える人が存在するのも人間の特徴です。

 

 破壊的人間になるか、建設的人間になるかの差は、「思考の方向性」で決まります。

 同じ人物の中にも「破壊的・暴力的部分」と「建設的な部分」が両方存在するのが人間の矛盾点なのですが、それをコントロールするのが、その人の「思考の方向性」です。もっと簡単にいうと、「気分=どう考えるか」ということになるでしょうか。

 あなたは戦争をしたいですか? あなたは飢餓に苦しみたいですか? あなたは隣人を踏みにじりたいですか?……こんな質問に、あなたはすべて「ノー」と答えることでしょう。しかしながら、どこかで一歩間違えると破壊的な行動をしてしまうのも人間です。

 

 それではこんな矛盾を回避するにはどうしたらよいでしょうか。まず第一に、人間にはこのように「他人を蹂躙してしまう」一面があることを「理解しておく」ことが大切です。

 

 人は往々にして多勢に流されます。

 誰かが意図的に戦争を起そうとした場合、情報操作をされ、賛意を示す人間が多くなると集団的に流されて行きます。これをエネルギー面から捉えると、特定の人が「強い意志を持って」方向性を示すと、そのエネルギーが伝わって行き、大多数の意見になって行くというメカニズムです。これが「良い方向の意思」なら良いのですが、そうでない方向のエネルギー発信だったら困りものです。ですから個人それぞれがさまざまな問題に対し、破壊的思考に陥らないように良く考えることによってそれを避けることが出来ます。

 

 基本的に生体エネルギーと意思は密接な関係にあり、結局一人ひとりの考え方が非常に大切だということになります。

 例えば一旦、争いごとが始まってしまうとこれを抑えることは難しく、報復の応酬になってしまうことは現在のウクライナ問題でも如実に表れています。

 ですから肝心なことは、「争いを始めないための一人ひとりの努力」ということになります。「群集心理」と言う言葉がありますが、エネルギーにも似たような作用があるので「自分の意思でコントロール=流されないこと」が大切ということなのです。

 第二に重要なことは、「生体エネルギーには有効に働く方向性がある」ということ。この法則によって自らの行動をコントロール出来ます。

 

 基本的に、相手を想ったり繋がりを深めたいときの生体エネルギーは外に向けて発信すること。そして自分を高めたり、何かを成し遂げるために出すエネルギーは自分の内側に向けることです。

 日本語には「祈願」という言葉がありますが、これは今お話ししたエネルギーが有効に働く方向性を表した言葉なのです。この言葉には「祈る」と「願う」という二つの要素が含まれますが、発信されるエネルギーの方向性は全く逆になります。これを理解していると、あなたの生体エネルギーの有効な使い方がわかって来ます。

 具体的には「祈る」、すなわち誰かを想う、誰かを気遣う、社会平和を実現したい想い……つまり「自分ではない誰か、何か」を思いやるときにはエネルギーは自分の外に向けて強く発信します。

 そして自分が何かを達成したい、何かを探したい(人生の楽しみや仕事の方向性、身体の回復等々)という場合にはエネルギーを強く内側に向けます。

 自分が直接手を出せないことに関しては「祈り」、自分が達成できる事柄に対しては「願い」、とこの二つの要素を区別して考えると、どんな時にどちらの方向にエネルギーを発信したら良いかがお分かりになることでしょう。

 

 このようにエネルギーの方向性は大切であり、それは意思=考え方とも強く関係していますので、

その使い方を知っていることでエネルギーは有効に発信され、あなたのオーラがより輝き、人生を良い方向に向かわせることが出来るのです。(2023年4月)

 


2023年 価値観の転換へ


2023年明けましておめでとうございます。

 皆様には心より新年のお慶びを申し上げます。

 

 新しい年の幕開けとなりましたが、社会状況を見回してみると、とても手放しで喜べる状況とは言えません。

 この21世紀に、旧来的な武力侵攻が勃発し、未だその戦禍は終息しておりません。それどころかドローンなどの最新鋭兵器も加わり、ますます混沌としています。

 

 そしてグローバル経済と呼ばれる、一件世界が協力して融通し合うという経済方式も、貧富の差の激化などからくる自国主義や戦争などの人災、コロナ禍などの自然災害も加わりサプライ・チェーンの寸断が起こり、一気に不安定になってしまいました。

 如何に「平和」というものが危うい不安定なものであるかが実感される昨今です。

 エネルギーが武器になり、食糧までが戦略物資となってしまった今、「エネルギー、食糧安全保障」という言葉も騒がしく語られるようになりました。

 

 昨年末に開催させていただいた「新年予測講演」でお話しいたしましたように、今年の地球の波動「バイオリズム」は決して良い流れではありません。「またか!」という声も聞こえてきますが、確かにここ数年の一年を象徴するキーワードを見直しても「混迷と孤立(2018)」「破壊(2019)」「分断と縮小(2020)」「アンバランス(2021)」、そして昨年が「輝き(輝くことが少ないからこの言葉を意識するという意味で……)」とあまり嬉しいものではありませんでした。

 

 そんな流れが続く中でリーディングを行ったところ、今年も低迷が続くことはまず間違いないと感じています。

 

 しかしながら、今年は今までの流れとはちょっと違う感覚をキャッチしています。

 

 低迷の中に新しい「芽吹き」を感じたのです。これは近年になかった感覚で、もしかすると流れが変わる前兆かも知れません。ここのところの混乱は、この新しい時代への「気づき」のチャンスだと感じています。

 

 変化が起こるときには往々にして「歪み」が噴出するもので、他の惑星のチャネリングにおいても、すんなり平和に進化したり社会が変わることはほとんどなく、その変化には多くの混乱が生じているようです。

 例えば以前もお話ししたように他の惑星でも人類の滅亡は戦争ではなくウイルスによる病気のまん延や生殖機能を失うことなどの災害によってやってくることが情報として感じられます。その前段としての人間の所業は生物・核などの「人の手に負えない状況を招く」兵器開発、戦争やあくなき欲望の追求による環境破壊でウイルスの大発生を招くなどという状況があります。結局これは、「肉体を持つ進化段階の人類」の宿命なのでしょう。

 

 今年はそのような意味で、いつになく大切な年で、もしかすると混乱の「底」となる予感もしています。

 具体的なお話をいくつかしてみましょう。

 一昨年に衆議院議員選挙があり、昨年は参議院議員選挙がありました。その時の経営者懇談会で「今回は自民党が有利。そしてそれが良い」というお話しをしました。「現在のような政治の体たらくで良いわけがない」とお感じの方も多いとは思いますが、私は、「現在の世界では独裁国家以外では珍しい、絶対的な安定を保つ日本政治がどのような国家運営を行うのか」、そしてもう一つ重要な感覚がありました。それは「安定多数を取ったときに政治家がどのような態度を示し、どんな問題が浮かび上がってくるのか」という点です。今回は見事に問題点が浮かびあがってきています。政治家と宗教団体の癒着、お金のルーズさ、大臣の軽さ、外交感覚のなさ、安全保障への考え方……さまざまな問題が目に見えるようになりました。

 これは良いことなのではないでしょうか。

 

 混乱は日本だけのことではなく、世界的にも民主主義の欠点が浮き彫りになったり、グローバル主義の問題点が見えてきたり、戦後世界をリードしてきた国連がまったく機能しなくなったり、といろいろあります。皆様も旧来の価値観の変化を感じていることでしょう。つまり、これらのことが示しているのは、「世界の価値観が急激に変化している」ということで、それは「問題点が見えなければ解決することも出来ない」という大原則が表面化しているということです。そして現在は社会における旧来的価値感を守ろうとする意識と新しい価値観を持つ人々の意識がぶつかり合っての混乱になっているという側面もあります。

 

 宇宙的に言えば2003年頃より始まった「アセンション」と呼ばれる「進化」の影響であり、人間のエネルギー部分が進化することによって、社会的、文化的価値感も変わるという自然な流れだということになります。

 ですから人類はこれを意識して、特に2023年は問題点を整理し、解決のために創造力を働かせる必要があるのです。

 

 これは「あなた個人」にも当てはまることです。

 今年を自分の人生の「転換期」と捉え、今までの問題点は何か、固定概念に縛られていないか、見落としている個性はないか……などを考えて、好奇心と創造力を働かせて過ごすことにより、社会の低迷するバイオリズムに影響されることなく、一年が楽しいものになってくると感じています。

 

 混乱している波動の中にも「芽吹きを感じる」というのはこのようなことです。今から、皆さんとともに新しい時代の幕を明けたいと思っています。本年も何卒宜しくお願い申し上げます。(2023年1月)

 


超能力開発の基本は、「考える」こと


 ここのところの社会の動きは不安定さを増しています。

 昨年末の予測講演会において発表した2022年のキーワードは「アンバランス」でしたが、まさにそんな流れの一年となっています。

 

 国内の情勢もまた然りで、経済の不安定、コロナ・ウイルスには未だ翻弄され、急激なインフレ……等々。昨今は元首相の悲惨な暗殺事件から明るみに出た、「古い名前で出ています」的な、すでに騙される人などいないであろうと思っていた宗教団体の名前が出てきているのも驚きです。

 

 私も長い年月に渡って宇宙情報などをチャネリングし、社会に活かせる情報として、さまざまなお話しをさせていただいておりますので、もっと人間の価値観は進歩しているはずだと考えていました。

 しかしながら実のところ人間の価値観はあまり変わっていないのではないか、そしてまた人間は、まだまだ何かにすがりたい弱さが克服できていないのではないかと感じ、宇宙のさまざまな価値観を更にご紹介し続けなくてはならないのだと実感し、反省しています。

 

 ここで一つだけ強調しておかなくてはならないのは、「未知のもの」に対する姿勢です。

 宗教の基本姿勢は「信じる」ことでしょう。対して「宇宙的な価値観=スピリチュアル観」に対する姿勢は「探求する」ことです。これは大きな違いであり、皆様にも知っておいていただきたい大切なことです。

 

 私は宗教も、今現在認識されている「スピリチュアル」も根本は同じだとチャネリングにより知らされました。

 それは共に「宇宙のシステム(在り方)を知りたい」という人間の欲求です。

 宗教の開祖たちも、社会生活の中でのさまざまな苦悩や苦境を目の当たりにし、感じ、それを如何にしたら回避し、軽減することが出来るかと悩んだことでしょう。

 そんな中で、チャンネルが開き、宇宙のシステムを垣間見ました。これは現在のスピリチュアルの手法と同じです。

 

 それでは何故、根本が同じなのに「信じる」と「探求」に分かれてしまったのでしょうか。

 それは「文化的相違」です。

 時代によって言語は変化し、科学技術は進歩し、人間の理解力も進歩します。そうすると同じ話をしたとしても、2000年前と現在では、その理解は自ずと異なるのは当然のことです。

 学問に例えるとわかりやすいのですが、1+1の答えはほとんどの人間が理解できることですが、高度な数学などは逆にほとんどの人が理解に及びません。それでは高度な数学を扱う人は神なのでしょうか。そして他の人はそれを「信じる」だけでしょうか。

 それは否です。興味のある人は数学を「探求」し、理解しようとするでしょう。

 ましてやスピリチュアルの世界は目に見えないものであり、宇宙的な情報は現代科学がまだ追いついていない分野です。ですから、これらは「信じる」ものではなく「探求」するものなのです。

 

 「信じる」ことによる「思考停止状態」が如何に人間の価値感を狭めているか……を考えると残念でなりません。

 

 これらの「目に見えにくい」「実証がしにくい」価値感を認識し、社会生活で発揮するためには、多くの人々が感じ、認識する……ということしかありません。科学も少しずつ進歩し、これらの「科学的解明」も進むのでしょうが、今すぐというわけでもありません。古の過去から、開祖たちがチャネリングを得て宇宙観を確立し、現在でも多くの人たちがチャネリングを体感しているのですから、これらを「探求」することは有効なことです。

 

 最近、私のまわりでは、チャネリングを「信じます!」というより、自分でも体感してみたい、どのようにしたらそんな能力が得られるのか、という人が増えてきました。これは喜ばしいことです。

 

 ではこれらの能力はどのようにしたら開かれるのでしょうか。

 実際、いろいろな人がいろいろな方法で試されていることでしょう。未だに「これが正解!」という確固たる手法が確立されていないのは事実ですが、私の体験・実感上では、その手法はそれほど複雑で難しいものではないように感じています。詳細な手法はまた別の機会にご説明するとしても、手法は大きく二つの方向性に分けられます。

 

 一つは、QT法に代表される「呼吸法」「瞑想法」「イメージ・トレーニング」といった肉体的手法です。そしてもう一つは「チャンネルを開く」という、エネルギー的スイッチの切り替えです。

 

 人間(地球人)はその生命の進化段階に由来する構造として、どうしても肉体的感覚と価値感に大きく依存しています。オーラ作用などのエネルギー的部分の影響はまだまだ少ないのが現実です。

 実感ではおおよそ7割が物質的感覚で3割がスピリチュアル感覚と言えるでしょうか。ですからこの割合を6対4くらいにでも出来れば能力に大きな変化が生まれます。

 

 以前、「デフォルト・ネットワーク」というお話しをしましたが、これは、「ぼんやりと安静状態にある脳が示す神経活動」ということで、「何もしない安静時にのみ、活動が活発になる脳の領域が複数存在し、互いに同期することが明らかになった……」というもので、「ヒラメキ」のメカニズムに関係すると言われています。

 つまり「ヒラメキ」は、考え込んでいるときよりも、ふとした瞬間に訪れるということです。これには前提があって、人間が「あることについて深く考える」ことが重要で、その後、脳が開放され、「ふとした瞬間」にヒラメキがやってくるというという仕組みです。

 

 超能力開発にもこの感覚が非常に大切です。

 しかしながら何も考えない、何もしない状態で超能力が目覚めるということはまずありません。

 それを引き起こすには、「宇宙の発生を知りたい」「宇宙の端はどうなっているのか」「宇宙空間の外には何があるか」「人間は宇宙的にどんな進化を辿るのか」……など深く考えることが引き金になります。

 この時にはあまり「私利私欲」に関わる事柄は適しません。

 広大な、もともと答えを知る由もないような空想が適します。するとあるとき急にチャネリングが始まり、超能力が開花します。

 

 肉体的訓練とともに、こんなチャンネルを開く空想も実践して欲しいと思っています。(2022年10月)